07 Baked cake shop Wild Berry
〈ワイルドベリー〉の幸せを願うケーキ&焼き菓子
いろんな思い出のそばにずっと寄り添えるおやつを作り続けたい。
迷うこともあったけれどやっぱりこの場所が好き。
穏やかで豊かな水がゆるゆると流れる住友運河に水鳥が訪れ、翼をたたんでゆらゆらと浮かぶ。「この運河沿いの眺めが好きで。四季の移ろいに、毎日癒されます」と、窓から運河のある風景を眺めて目を細めるのは、店長でありパティシエールの坂本さん。この景色と時間に惚れ込み、『ワイルドベリー』をオープンしたのは2011年のこと。
「当時は子どもが幼かったので、同じ校区内で土地を探しました。タイミングが良かったんでしょうね。犬島ニュータウンが分譲を始めたばかりで、運河沿いの土地がまだ空いていたんです」
気持ちのいいロケーションでケーキや焼き菓子を作って、人が集まって、たわいもない会話をしたり何かを生み出したりしながら、ゆったりと過ごして。そうして街づくりの一端にもなれたらいいな……と思ったものの、郊外ともあってお店の場所がわかりづらく、当時はネット環境が今ほど普及していなかったこともあり、オープンして数年は苦しかったそう。
「この場所で本当に良かったのか自分の夢を叶えたはずなのに、ずっと葛藤していました」

アメリカンシフォンサンドは月替わり。この日はショコラ

タルト屋のシュークリームには、幼い頃の思い出をさりげなく込めて。
お互いに気持ち良く楽しい。だからお菓子作りも楽しい。
「今まで続けてこられたのは、家族、友人、ご近所さん、お客様……皆さまのおかげです。オープンした頃からの常連さんや、誕生日ケーキや転居先への焼き菓子詰め合わせなどのオーダーをしてくださる方もいて。ご家族の節目のお祝いに関わらせてもらえたこと、うちを選んでもらえたことが素直に嬉しいし、諦めずにお菓子を作り続けていて良かったな、って」
そんな坂本さんが作るケーキや焼き菓子などのおやつは、見てときめいて、食べて嬉しくなれるもの。例えば、ケーキは香ばしいパートサブレの上に柔らかなスポンジ、やさしい甘さのクリームが乗り、お花のクッキーやテントウムシのチョコなどでワンポイントを。焼き菓子はショコラでおめかししたアーモンドケーキ、干支にちなんだ動物サブレなど、ふだんのラインナップからしてキュートで個性もあって、食べるのがもったいないくらい! ひと口食べると香ばしさが漂い、やさしくてコクも感じる甘さに心も舌もなごみます。

ケーキはもちろん、焼き菓子も心ときめく味わいとデザイン。外観からアメリカンテイストで、店内にはファイヤーキングや雑貨なども扱っていておしゃれ!
おやつ時間がもたらす〈幸せ〉を願って。
坂本さんが小学生の頃、友人との間でお菓子作りが流行り、高名なお菓子研究家のレシピブックを片手に1ページ目から順番に作るものの、失敗も多々。それでも、本の中のお菓子たちがとてもキラキラしていて、「これを作りたい!」と根気良く続けたそう。ようやくシュークリームがいい出来になり、友人にも好評。「いつかはケーキ屋をしたい」と思うように。「お菓子作りはもちろんなのですが、料理も好きで。〈食〉ということに関して、すごく貪欲なんですよ、私。それで、いろいろ作りたくなって調理師専門学校へ行きました」と、意外な言葉。卒業後、初心を思い出してお菓子の道を選んだ時に、別の道でありつつも父のように尊敬する師から「味の仕事は『口福』といい、口へ幸せを届ける仕事。自分の幸せを大事にするだけでなく、周りの幸せも大事にする人に」と教わり、今もずっと、心に刻み続けているそう。
店名にも「幸せを運ぶ」想いをのせて、坂本さんが作るお菓子は今日も誰かのおやつ時間にやさしく寄り添っています。
Baked cake shop Wild Berry

店舗情報
- 店名
- Baked cake shop Wild Berry
- 住所
- 富山市犬島2-1-26
- 電話番号
- 076-456-1850
- 営業時間
- 11:00~19:00
- 定休日
- 月・火曜
- @wild_berry925
- ■消毒液の設置 ■マスク着用