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南砺市 山見

30 パティスリー まちなみラパン

記憶の中のうれしさ、楽しさをそっと呼び起こす〈パティスリー まちなみラパン〉のうさぎなケーキ

自分が思い描くお菓子を自分の手で作る世界にひとつのものを作る実感も、また醍醐味。

かわいいビジュアルに反して大人な味わいのおやつたち。

 大きな神社へ参拝に。あるいは、井波の町並みを散策した折に、ちょっと足を延してお目当てのパティスリーへ。駐車場に車を停めて外へ出ると、山と空と田畑が視界に広がり、のんびりとした独特の空気感に思わず深呼吸したくなるほど。
 外観だけでなく店内もキュートなピンク色で、店名のラパン(フランス語でうさぎの意味)通り、うさぎのオブジェも店内のあちこちに飾られていて、ショーケースに並ぶケーキもうさぎデザインが多くて胸きゅん度が加速! なのに、ちょっぴり大人味というから、そのギャップがたまりません。
 店名を冠したうさぎ型のピンクのケーキ「まちなみラパン」で言えば、甘酸っぱいベリーのムースに、ちょっとビターなラズベリーのチョコクリームを包んで。食べ進めるほどに「ほぅ…」と感嘆の声が漏れます。生クリームの真っ白うさぎを乗せた「ガトーショコラ」は、チョコのコクをギュッと閉じ込めた濃厚な味わいながらも、甘さは控えめ。焼き菓子も全粒粉入りだったり、ラム酒やシナモン入りだったりと奥が深い味わいがそろいます。

「この木玉のおみくじは、地元とのご縁を感じるんです」と大切にしているそう。

食べ応え満点のプリンアラモードも、さりげなくうさぎデザイン

あたためてきたお店を作る裏に強い気持ちと覚悟が込められて。

 店長であり、パティシエールの今井さんが「自分のお店を出すなら、生まれ育った故郷でやりたい。一度きりの自分の人生、とにかくやってみよう!!」と覚悟を決めて井波に戻り、お店をオープンしたのは2020年のこと。それまでは県外のパティスリーで修業をしていたのだそう。
「小学生か中学生の頃から、将来はケーキ屋さんになりたいと口にしていまして……調理科のある高校へ進学して、卒業後はいろんなお店で修業させていただいていたので、井波へ戻るのは本当に久しぶりです」
 修業中は先輩の仕事を見ながら基礎を学び、下積みを重ねる日々は楽しくもあり、厳しくもあったと振り返る今井さん。
「年月を重ねるうちに、次第に教わる側から自らお菓子を考案する立場になっていたことに気づいたんです。多忙すぎる店舗や、店舗の立て直し要員に入った経験も、いい意味で学びがあり、自分のお店を持とうという後押しになりました」
 お店を持つことはどういうことか。良いところも、悪いところも、忙しいのも、寂しいのも全部見ることで、ぼんやりと抱いていた気持ちが引き締まるのを感じたそう。

視界いっぱいにカワイイがあふれる店内。うさぎのオブジェは今井さんの私物。意外なところから、うさぎがチラリ。空の青、井波の山、そして雪にも映えるピンク色の外観。外にもうさぎオブジェがこっそり

優しい気持ちでおだやかにお菓子作りをしていきたい。

「井波に戻って、どこにお店を出そうかと考えていた時、両親から『うちの納屋でやったら?』とポロッと言われたんです。で、『そうしよう!』と即決(笑)。両親は冗談交じりに言ったようですけど。一度言い出すと突き進む私の性格をよく知っているので、親としての心配を胸に閉じ込めつつ、全面的にサポートしてくれて……本当に感謝です」
 と、ほほ笑む今井さん。
「元々、自分でものをつくることが大好きでして、そのひとつに『クッキー作り』があったんです。小学生の頃かな、母の仕事が半日で終わる木曜日の夕方くらいから、母と弟たちと一緒にクッキーづくりをしたのがきっかけだったと思います。最初は母が軽量をして、型抜きを私や弟がやって、トースターで焼いておやつにして」
 うろ覚えですけどね、と言うものの、その記憶はとてもあたたかで。だからこそ、手作りにこだわりつづけるのだそう。
「手作りにしか出せない味や食感を大切につくっていきたい。お菓子を食べたお客様が、一瞬でもほっこりとした時間を感じていただけたら幸せ」

南砺市 山見

パティスリー まちなみラパン

店舗情報
店名
パティスリー まちなみラパン
住所
南砺市山見310
電話番号
0763-77-3970
営業時間
11:00~17:00(金土日は焼き菓子&ケーキ販売、それ以外の日は焼き菓子販売)
定休日
月・火曜、ほか不定休 (※1月1~4日休業、1月5日は焼菓子販売)
Instagram
@machinami_lapin

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