24 大場養蜂園 カフェ38
はちみつプリンといちごのパフェをお目当てに誰かを誘って〈大場養蜂園 カフェ38〉へ。

「ここに来ると、ほっとする」と言われると必要とされているかもって嬉しくなります。
横から眺めたくなるほど見惚れちゃうパフェ。
すずかけ通りに面したカフェに訪れるみんなのお目当ては、大人な味わいのおやつ。
人気はパンケーキだけど、今日ははちみつプリンが乗ったパフェを。このパフェは毎日あるものではなく、同店のインスタのストーリーズに販売日時が告知されるのです。
レジ横のショーケースに並ぶ瓶詰めのはちみつプリンと、パフェの上に乗ったはちみつプリンは、基本的な材料は同じだけど、パフェ用に仕上げ方を変えているのだと話してくれたのは、店長でありパティシエールの大場さん。
「瓶詰めのプリンは蒸してやわらかく、パフェのプリンは焼いてやや固めにしています。私はトロトロ食感が好きなのですが、テーブルへ運ぶ間に崩れてしまって。パフェの上に乗せて、保たれるほどの固さで、でもトロトロ食感も理想のバランスを探し当てるまで試作を重ねました」
そうして完成した、はちみつプリンのパフェ。合わせるフルーツは季節に応じて変わるので、どんなパフェなのかは訪れた時のお楽しみ。ちなみに7月は夏いちごのパフェなのだとか。
「すずあかねとか、やよいひめとか。白いいちごも使ってみたいですね。きっとかわいい」

はちみつが並ぶ圧巻のショーケース。アートのよう。

トチの木のはちみつ入り「フィナンシェ」は、しっとり食感。

瓶詰めの「はちみつプリン」は、コーヒーはちみつとくるみ入りでオトナ味!
はちみつの良さを伝えたくて自家製のはちみつをふんだんに。
大場さんが嫁いだ先は『大場養蜂園』で、ご主人は養蜂家の三代目。
「夫が家業を継いだ2002年から、『より多くの方にはちみつを食べて親しんでもらえたら』と考え、はちみつを使ったカフェをしようと」
最初は新根塚町でカフェをオープンしたものの、お店が手狭になったことと、テイクアウトの販売もできるように専用の厨房が欲しかったことから、2016年に現在の場所に移転オープン!
店内のショーケースには、黄金色に輝くはちみつがずらりと並び、やわらかな光に包まれています。レジ横にはフィナンシェ、クッキーなどの焼き菓子も。どのおやつもやわらかな口あたりと、後味がスッと消える上品な甘さで、幸せをかみしめられるものばかり。贈り物として選ぶ楽しみもあります。
「幼い頃、親がおやつをずっと手作りしてくれてその姿を見ていたから『私も大切な人のために作ろう!』と。だから、私の子どもたちにはおやつを買うより作る方が多かったし、今でも家族の誕生日には私がケーキを焼いているんですよ。とはいえ、最近は忙しくて、なかなか……」
それでも、おやつ作りは自分が使いたいと思った食材で、自分好みの味で作れるから楽しくてたまらない、とステキな笑顔。

作り手に思いを馳せて食材を大切に、楽しく、追求
「最近、農家さんと直接取引させていただく中で、いろんなお話を伺います。聞くほどに、その食材が愛おしく、大切に扱おうと思います。私も夫たちを通して、その難しさを知っていますから。天候や温度はもちろん、ミツバチという生き物相手なので、体力と時間勝負。本当に難しい」
貴重なはちみつをていねいに大事に扱うことと、カフェメニューについては、新しいものより今あるものを大切に作っていきたい、と真っすぐな目で話す大場さん。
「そのうえで、私のおやつ作りの軸は〈自分が食べたいもの〉を作ること。だから、食材選びは妥協したくないんです。自分が使いたいと惚れこんだ食材で作ることって、幸せで恵まれたことだなあと」
その想いがおやつの隅々にまで込められているから、純粋においしい。ちょっと疲れたな……という時、そっと寄り添い、癒してくれるおやつなのです。
大場養蜂園 カフェ38

店舗情報
- 店名
- 大場養蜂園 カフェ38
- 住所
- 富山市花園町1-1-32
- 電話番号
- 076-481-8770
- 営業時間
- 10:00~18:30(18:00L.O.)
- 定休日
- 月曜、第3日曜
- @oobabeekeeping