11 ポムズカリー&珈琲
〈ポムズカリー&珈琲〉の元気を満たしてくれるお豆腐マフィン

おいしいものを食べた時体も心もパッと目覚める感覚誰かにとって、その味になれたら。
やさしく穏やかな甘さで理想的な食感のマフィン。
カレー屋さんの店内で見つけた、木箱の中のマフィンたち。いちごにオレンジ、酒粕、抹茶、珈琲と、色も味わいもとりどりで、どれにしようか迷うほど。ひとつ手に取ってみると思ったよりも大きめで、どっしり質感にちょっと驚き。カレーをおいしく完食したあとのスイーツにするには、ちょっと大きいのではと思いきや……。「酒粕プレーンのマフィンと、オレンジ×アッサムのマフィンをテイクアウトで」と、箱の中から選ぶ人を見て納得。しかもこちらのマフィンは水切りした木綿豆腐を練りこんだ「お豆腐マフィン」。卵は使わず、牛乳の代わりに豆乳を使ったヘルシー系のマフィンで、ぎゅむっと密のあるもちふわ食感なのに後味はとても軽やか。甘すぎず、組み合わせた食材の味がしっかりしていて満足感もあるんです。木箱の中のお豆腐マフィンは、毎日平均6種類、多い日には10種類を超えることもあるのだとか。季節はもちろん、日によって並ぶマフィンが変わるので、新しい味にであえることも。
でも、カレー屋さんなのにどうして?

ぽってりとしたキノコのようなフォルムのお豆腐マフィンたちは、横から見てもカワイイ。

取材時、木箱の中には7種類のマフィンが整列。酒粕プレーンは酒造の大吟醸酒粕をふんだんに使い、金箔をあしらって。なんとも上品&贅沢!
リセットして、リラックス。そうして見えた新たな楽しさ。
オーナーシェフの澤田さんが『ポムズカリー&珈琲』を開いたのは2019年7月。それまでは岩瀬で『マルゴ』を立ち上げたり、小矢部で『cafe de deux deux deux』を営んでいた頃はイタリアンを、開に移転した時にはオムライスやフレンチトーストをメインに作っていた澤田さん。明るくあたたかな人柄が表れたかのようなおいしさで、広く評判を呼んでいました。でも、「新しいことに挑戦してみたい」との思いが日に日に大きくなっていったそう。
それまで営んでいたお店を辞め、心機一転して場所探しからスタート。「ほどよく郊外で、でも住宅街で、人と車の往来もあって……と各地を探して見つけたのが、この長屋でした」。隣はラーメン屋、近くにはお好み焼き屋があったことから、気軽に立ち寄って食べられるものは何だろうかと考えて、「そうだ、カレーだ」と決めたのだとか。
とはいえ、そこは澤田さん。スパイスカレーだけでなく、これまでの経歴を活かして、お豆腐マフィン、ソフトクリームを使ったパフェ、たまにフルーツポンチなどその日のサプライズスイーツも展開。
「フルーツが好きなので、フルーツをおいしく楽しく食べてもらえれば。それと、おやつがかわいく仕上がると自分の気持ちも高まるんです。作る方も楽しくて!」


基本に忠実、工程を大切に。おいしい元気をもらって。
「食材を活かしてあげることがシェフである私の仕事。食材には〈いのち〉があります。その〈いのち〉を受け止め、それぞれの味個性を出して、最高を引き出し融合させることで、高みを目指したい。おいしいものを食べると嬉しくなるし、おいしく食べてもらえると食材も喜んでくれる。そのことを常に考えています」
同じ材料でも季節や水分量、加える順番で仕上がりが違うそうで、研究のように楽しみながら完成度を高めていく時間も、澤田さんやポムズのスタッフにとって大好きな時間。かといって、無理もせず。
「『おいしい』も嬉しいのですが、『元気になった!』はもっと嬉しい。疲れたなと思ったときに、この味を食べたらほっと心を満たし、元気をチャージできると捉えてもらえると、作り手として幸せだなって。でも、気負わず、食べることを楽しんでもらうのが一番の喜びですけどね」
ポムズカリー&珈琲

店舗情報
- 店名
- ポムズカリー&珈琲
- 住所
- 富山市悪王寺67-1
- 電話番号
- 076-461-4876
- 営業時間
- 11:00~15:00(テイクアウトは〜18:30)
※カレーが無くなり次第終了
- 定休日
- 木曜(ほか不定休あり)
- @pommes_curry_and_coffee
- ■マスク着用 ■常時換気