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飾っても、食べても、うれしくなっちゃう〈アイコール・スタジオ〉のアイシングクッキー

「お菓子も生きとるがいよ」って本当。だから、一つひとつ育てるように作るの。
縁あって巡り、たどりついた青に包まれたゆるやかな場所。
以前、イベントで何度か見かけて、買って、食べたクッキーが忘れられなくて、数年越しに実店舗へ行ってみよう! と思い立ったのがきっかけ。ナビを頼りにたどり着いたのは、『クロスベイ新湊』の裏通りにある小さな店舗。あれっ、高岡にあったのでは?
「今年7月15日に、こちらへ移転したんです」
と迎えてくれたのは、店長の太田さん。確かに以前は西高岡にあったものの、「地域住民ですらわかりづらい」と言われた場所だったそう。もっとわかりやすく、訪れやすい場所へと移転を考えて探す中、縁あってこの場所を紹介されたのだとか。
「クロスベイでのイベントも参加させていただいたこともありましたし、ご縁が重なった場所だなと感じました」
やわらかな明るさに満ちた店内には、ショーケースに入った絹どけシフォンやバターサンドといった冷たいおやつ、机に並ぶディアマンクッキーやマドレーヌ、ふくろうクッキーなど焼菓子もさまざま。その中でおめあてはアイシングクッキー!

「絹どけシフォン」は抹茶、プレーン、紅茶、バナナのほか、期間限定の味もあって選ぶのに迷うほど。プレーンの絹どけシフォンをカットし、クリームを入れたカップタイプもあり。特に「いちごソースパンダちゃん」は目も舌も大満足!

ずらりと並ぶクッキーから心ときめく世界観が伝わって。
「アイシングクッキーは、季節に応じたデザインをするのが多いですね。色はガツンとくる原色ではなく、やわらかくて、それでいてほどよくクッキリした色あいが好きなんです」
とのことで、この日のアイシングクッキーは、カモメやペンギン、ジンベエザメ、タコ、ウツボといった海の仲間たちシリーズ。種類の多さとかわいいクッキーたちに、ときめきが加速!
食べてみると、想像以上にサクサク食感。口に広がるバターの風味、歯ざわり、アイシングを足してもなおほどよい甘さにひとくち、もうひとくちと食べ進んでしまいます。湿気が少ない涼しい常温で約4週間ほど日持ちするとのことで、しばらく飾って愛でるもよし、友人や家族とおやつに楽しむもよし(話が弾みそう!)。
「私がアイシングクッキーを作ろうと思ったのも、このあたりが理由。プレゼントを贈りたいと思った時に、もうひとつ、ありきたりのモノではない〈プラス〉が欲しかったんです」

美しい純白の「飲める杏仁」。甘さと口どけと喉ごしが絶妙すぎ!クッキーやマドレーヌ、パウンドケーキなどの焼菓子も充実。店名にちなんで、かわいいフクロウが店内のあちこちに
手抜きせず、楽をせず。「おいしい」を作り続けたい。
その〈プラス〉に出合ったのは、本当に偶然。
「TVでアイシングクッキーを知った時『なんてかわいいものがあるの!』とワクワクしました。眺めてもいい、食べてもいい、贈ってもいい〈プラス〉だと。でも、当時はまだ都会にしかアイシングクッキーがなくて」
最初は独学ではじめたものの、行き詰まりを感じた太田さん。県内でアイシングクッキーの教室を探して通うことに。
「通って学んでいる時がとても楽しくて。私自身も手ごたえを感じる中で、先生からアイシングクッキーの講師を目指してみないかとお声をいただいたんです」
そうしてアイシングクッキーの講師資格を取り、教室を開講。実店舗を開いたのは教室に通う生徒の「先生のクッキーを買いたい」という声からだったそう。
「贈る方も、渡す人のことを考えつつ選びませんか? その時間って幸せだし、受け取った時の笑顔を見られるともっと幸せ。そんな幸せ〈福〉がめぐって、つながって、円環するようにとの願いを店名に込めました」
作り手の姿勢、気持ちを込めて、おいしくなあれ、かわいくなあれと丁寧に作るおやつ。
「『これくらい、いいでしょ』と横着すると、残念な仕上がりになるんです。お菓子も生きものなんだなあと実感しています」
icoOWL studio

店舗情報
- 店名
- icoOWL studio
- 住所
- 射水市本町2-6-27
- 電話番号
- 080-4683-9866
- 営業時間
- 11:00~19:00
- 定休日
- 月・火曜(祝日の場合は営業)、 ほか不定休
- @icoowl.studio