2026.03.25
PICK UP FAVORITE「いま行きたい、滑川市瀬羽町」
江戸時代に宿場町として賑わいをみせた滑川・旧北陸街道。旧宮崎酒造をはじめ、養照寺本堂や櫟原神社など、国登録有形文化財が多数点在する。中でも、かつて滑川銀座と呼ばれた瀬羽町には、比較的大規模な商家が複数みられ、当時の趣が残る。そのノスタルジックな風景に佇む、個性光るジャンル豊かな店舗たち。古きを愛で、今を奏でるさまに、訪れる人々は魅了される。

海を望む、アートな秘密基地
旧宮崎酒造の奥へ進むと、ひっそり現れ出る古い階段。異国漂う絵画に導かれて2階へ上がると、梁や柱を活かした古民家空間と、窓越しの海景色が広がる。ここは、エスニック料理や東南アジアのスイーツなどを楽しめるカフェ。人気メニューのグリーンカレーは、スパイスやパクチーの風味が本格的でありながら、誰でも親しみやすく調整されたマイルドな味わい。店主自らが描いたベトナムの風景画に魅せられ、まるで異国にスリップした気分だ。

日々を彩る、暮らしの道具
美濃焼をはじめとした陶器類や、四季を楽しむための雑貨類、アクセサリー、衣類など、暮らしに寄り添うアイテムを扱う『suzakudo』。畳、欄間、襖、床の間といった伝統的な和室空間に、味のある古家具とレトロなランプ、そして色とりどりの器たちが並び、店主のセンスが光る空間が広がっている。この春、新たなお気に入りに出会える予感。

くすみ色に癒える、花のアトリエ
古き良き街並みに、柔らかな温もり溢れる白壁の店が佇んでいる。店先からのぞく、くすみ色の花々に招かれ足を進めると、店内に並ぶドライフラワーやアクセサリーなど、日常を彩るアイテムたち。店主手作りのアクセサリーは、ドライフラワーや穀物を用いた唯一無二のもの。ここでしか出会えない可愛さに胸が高鳴る。

低糖質で紡ぐ、健やかな明日
瀬羽町のちょうど中ほどに、ひと際個性を放つ店がある。「レディースショップほりべ」と書かれた元ブティックの外観に、昭和レトロな床タイルと存在感のある飾り棚を活かし、店主のセンスを詰め込んだレトロポップなベーカリーだ。自身の病を機に独学で完成させた、大豆粉が主役の低糖質パンは、もちもちとした歯切れの良い食感と、大豆の優しい味わいが特徴。定番商品に加えて、季節の野菜やジャムを使ったパンも並び、何度もリピートしたくなる。持参したアイテムにロゴをプリントし、その売上金を能登へ寄付する活動も行う同店。店主の温かな「希望」が、静かに強く、伝わってくる。

本と人とアートと、文化を紡いでいく
美大出身の店主が営む『古本いるふ』。古くても新たな視点のある本や、新しくても今後残したい本を取り揃える。小説やエッセイからアートやデザイン、専門書、詩歌句集、絵本まで、ラインナップは多岐にわたる。「本って種類が無限にあって、内容はもちろん、紙質とかフォントとか、楽しめる要素が沢山あるんです。」と店主は言う。慣れ親しんだジャンルの中からお気に入りの一冊を探す時間も、触れたことのなかったジャンルから未知の一冊に出会う瞬間も、感性が刺激されてワクワクが止まらない。年に数回、2階のギャラリースペースで展示会を開くことも。多文化が交錯するカルチャープラットフォームがここにある。